タイトルは釣り。って一度書いてみたかったんですが何が釣れるのこれで。
ニュース聞く、英語習う、コインいっこいれる。書きたいのはこの投げやりな直訳アプリが大変使いやすかったという話ですので、この先アタリファンの方に刺さる内容はありません。本当にすいませんでした。
聞き取れない
英語学習アプリを紹介する前に俺の英語力がどんなもんかと言いますと、3ヶ月前に受験したTOEICがリスニング:335/リーディング:345の680点でした。
この成績だとリスニングもリーディングも同程度の実力に見えますが、実際はリスニングがすんげー苦手です。殆ど何言ってんだか分かんねぇ、って状態で回答している設問が半分以上あります。
それでもTOEICだと割と小手先のテクニックでこの位の点数は取れちゃうんですよね。例えばPart2で問題と回答に似た音の単語(workとwalkとか)があったらそれは絶対ミスリードで不正解だとか、Part3とPart4は各回答の選択肢が何となく一つのストーリーで繋がるようにすれば結構当たるとか。
そんな解き方なんで、きちんと聞き取って理解しているとはとても言えないのが現状です。なので、いいリスニング練習の方法がないかと探した結果、シャドーイングが良さそうだという所に辿り着きました。
シャドーイング
シャドーイングとは、お手本の音声をワンテンポ遅れて追いかけるように発声するという練習方法です。要するに、聞こえた音を意味が分かろうが分かるまいがそのまんま真似ていくと。これはリスニング力の向上に効果があると言われています。
俺、年に2、3回ぐらい外人さん相手に英語で仕事しなきゃならない事があります。といっても俺は全然喋れないのであらかじめ決まった原稿を読みながらデモンストレーションをする程度ですが、それでもやる前後で英語力は確実に上がると言い切れます。
俺はデモの前に練習で原稿を何度か音読します。Google翻訳で音声を流しつつ、イントネーションや文章の区切りを真似つつ練習してます。これを数回繰り返すだけでも着実にスラスラ読めるようになっていきますし、当たり前ですがその文章に限っては完璧にリスニングできます。さらには原稿で初めて見たような単語も結構忘れずに定着しますね。原稿で見なきゃ"aspheric"なんて単語は一生覚えなかったわ。
これは実際に発音しているという所が大きいと思っていて、声に出すことで知識から体験に変わるためではないかと推測します。黙読だと頭ん中で止まっちゃいますが、発音というアウトプットまで一連の流れで行うことによって、音声と意味が結びつきやすくなるんではないかと。
シャドーイングはインプット・アウトプット共に音で行いますから、成程これはリスニングのトレーニングにはさぞかし有効であろうと思えるわけです。
ちゃんと出来れば。
素材
ちゃんとやる、というのは自分の実力に合ったレベルで練習するということです。
最近話題になったumanoなんか、幅広いジャンルのニュースを毎日更新で読み上げてくれるという、まさにシャドーイングのためにあるようなアプリなんですが、まず俺のレベルでは無理です。読むのですら何とか大意が掴める程度のレベルなのに普通のスピードで読み上げられるので、スクリプト見ながらですら発声がウニャウニャになります。倍速ボタンなんかいつ使うんだよ、ってレベル。
シャドーイングってお手本の音声に自分の声がかぶるから、まー聞き取りづらいんですよ、これが。だからちょっと簡単だと思えるレベルの文章を使うぐらいで丁度いいと思います。
というわけで、英語を勉強しようと思ってはその都度挫折している皆様にはお馴染みのVOA Special English。非ネイティブ向けの英語ニュースサイトでして、1500語の単語のみで構成されています。音声もストリームやポッドキャストで公開されており、その読み上げも非常にゆっくりで学習教材としての用途を強く意識した作りになっています。
俺も以前ここのポッドキャストを使って英語耳でも作ってみるか、と試みて3日で諦めたという経験があるのですが、umanoがハイレベルすぎて使えなかったのでもう一回縋ってみるかとApp Storeで「VOA」と検索した結果、見つけたのがこの「ニュース聞く、英語習う」というわけです。
アプリ名のみならずその説明にまで、非常にエキサイティングな日本語が踊っております。
開発元はlearnabc.com.au。
……ああ。
ということで日本語が大変不自由な感じなのはお察しとして、実際使ってみると細かいところまで気が利いていて驚かされます。
iPhone版のスタート画面。教材はVOAのSpecial Englishの他に、少しレベルの高いStandard EnglishやPBSも選べるようになっています。実力に合わせてステップアップしていけば良いでしょう。
ニュースはカテゴリに分類されていて、それを開くと過去ログ含めてこんな感じでずらっと。一覧性に優れていて、単なる多読用のVOAビューワーとしても使い勝手が良いです。お気に入りも付けられるようになっているので、繰り返し読んで練習するのにも向きます。
音声はストリーミングではなく、端末にダウンロードする形式。フロッピーディスクのアイコンがついてるニュースはダウンロード済みで、ネットに接続しなくても聞くことができます。
ダウンロード式ですから音声ファイルのサイズと長さが表示されています。長さ。これ地味ですけど重要です。シャドーイングって広く浅く数をこなしていくというよりは、ある程度までは一つの素材を繰り返して舌に馴染ませるのが良いと俺は思っているのですが、それが1回15分とかあったらうんざりしません? 移動中の流し聞き用にダウンすることはあっても、シャドーイングの練習に使うのは俺はやだ。
長いニュースも一部だけ使えばいいんですが、5分ぐらいのニュースも沢山あるので、今はそちらをメインに使っています。
んで、こちらがニュースの読み上げ画面。語学学習用レコーダーの基本、A-Bの区間指定リピート、5/10/20秒巻き戻し再生が実装されているのがアイコンで分かると思います。
濃いグレーカーソルがかかっているところが音声再生中のセンテンスで、聞きながら読む場合、読んでいる場所を見失ってしまってもすぐに戻ってこれます。
また、センテンスをタップするとカーソルはそちらに移ってそこを再生します。これも結構うれしい。うまく発音できなかった一文を繰り返し練習したい場合、前述のA-Bリピートや5秒リピートを使うのが普通ですが、これだとまず設定しないといけなかったり、余計な文まで入っちゃったりしますからね。使いかた次第ではありますが、目的の一文だけカチッと再生できるのは便利です。
なお、デフォルト設定では訳文も表示されているのですが、アプリ名同様ゆかいな直訳文章ですので非表示をおすすめします。多読もシャドーイングも「訳さないで英語のまま理解する」ってのが学習のポイントですしね。
ビルトインの辞書もついてます。訳さないとは言いつつも、全然知らない単語は仕方ない。何度聞いても何言ってんだか分からない単語があるなと思ったらもう辞書引いちゃう。そうして調べた単語は単に単語帳で覚えるよりも定着が良いです。文脈の一部として記憶されますし、「考えて、分からなかった」という経験とセットになるので。勿論繰り返し練習するのが前提の話ですが。
その辞書なんですが、各言語で豊富に用意されていて自由にダウンロードできま大丈夫なのかこれ。ちょっと調べただけでもウィズダム英和辞典やスーパー大辞林は単品で2500円とかしてるんですけど、広告なしの無料アプリに乗せられるようなもんなのかしら。
チャイナ方面は権利関係に対してはなかなかフリーダムな思想をお持ちだと聞きますので、俺などはこの画面キャプチャ一枚から勝手にスリリングな気配を感じてしまいます。
まあ多分大丈夫だろ。(適当)
仮にある日突然、謎の理由でビルトイン辞書が使えなくなったとしても、アプリ内から直接WEB辞書にアクセスできるようになっていますので特に困ることはありません。
ある日突然、謎の理由でアプリ自体が消滅しないといいなあと思っております。
まとめ
何となく落としたアプリが思いのほか使えたので紹介してみました。一応書く前には探してみたんですけど、iTunes Storeの評価以外ほとんどレビューがないんですよね、これ。
iPad版もありまして、こちらは広い画面に合わせてインターフェースがカスタムされています。画面の情報量が増える分少しだけ便利ですが、内容は一緒ですんで大した差ではありません。
残念ながらAndroid版は無いようですが、これのためにiPod touch買っちゃってもいいんじゃないか、ぐらいに思っています。だって家出のドリッピーが月額4500円なのに対して、毎日コンテンツが更新されて機能豊富な学習ツールが2万ちょいの端末で利用できるんですから。おまけに音楽が聞けてゲームができて写真も撮れますよ、と。
月並みな事言いますけど、技術の進歩って素晴らしいですよね。勉強を始めるためのハードルはとんでもなく低くなってる。通信教材なんか買ってる場合じゃないですよホント。
ていうか家出のドリッピーがまだ売ってる事に驚きました。
英語学習アプリを紹介する前に俺の英語力がどんなもんかと言いますと、3ヶ月前に受験したTOEICがリスニング:335/リーディング:345の680点でした。
この成績だとリスニングもリーディングも同程度の実力に見えますが、実際はリスニングがすんげー苦手です。殆ど何言ってんだか分かんねぇ、って状態で回答している設問が半分以上あります。
それでもTOEICだと割と小手先のテクニックでこの位の点数は取れちゃうんですよね。例えばPart2で問題と回答に似た音の単語(workとwalkとか)があったらそれは絶対ミスリードで不正解だとか、Part3とPart4は各回答の選択肢が何となく一つのストーリーで繋がるようにすれば結構当たるとか。
そんな解き方なんで、きちんと聞き取って理解しているとはとても言えないのが現状です。なので、いいリスニング練習の方法がないかと探した結果、シャドーイングが良さそうだという所に辿り着きました。
シャドーイング
シャドーイングとは、お手本の音声をワンテンポ遅れて追いかけるように発声するという練習方法です。要するに、聞こえた音を意味が分かろうが分かるまいがそのまんま真似ていくと。これはリスニング力の向上に効果があると言われています。
俺、年に2、3回ぐらい外人さん相手に英語で仕事しなきゃならない事があります。といっても俺は全然喋れないのであらかじめ決まった原稿を読みながらデモンストレーションをする程度ですが、それでもやる前後で英語力は確実に上がると言い切れます。
俺はデモの前に練習で原稿を何度か音読します。Google翻訳で音声を流しつつ、イントネーションや文章の区切りを真似つつ練習してます。これを数回繰り返すだけでも着実にスラスラ読めるようになっていきますし、当たり前ですがその文章に限っては完璧にリスニングできます。さらには原稿で初めて見たような単語も結構忘れずに定着しますね。原稿で見なきゃ"aspheric"なんて単語は一生覚えなかったわ。
これは実際に発音しているという所が大きいと思っていて、声に出すことで知識から体験に変わるためではないかと推測します。黙読だと頭ん中で止まっちゃいますが、発音というアウトプットまで一連の流れで行うことによって、音声と意味が結びつきやすくなるんではないかと。
シャドーイングはインプット・アウトプット共に音で行いますから、成程これはリスニングのトレーニングにはさぞかし有効であろうと思えるわけです。
ちゃんと出来れば。
素材
ちゃんとやる、というのは自分の実力に合ったレベルで練習するということです。
最近話題になったumanoなんか、幅広いジャンルのニュースを毎日更新で読み上げてくれるという、まさにシャドーイングのためにあるようなアプリなんですが、まず俺のレベルでは無理です。読むのですら何とか大意が掴める程度のレベルなのに普通のスピードで読み上げられるので、スクリプト見ながらですら発声がウニャウニャになります。倍速ボタンなんかいつ使うんだよ、ってレベル。
シャドーイングってお手本の音声に自分の声がかぶるから、まー聞き取りづらいんですよ、これが。だからちょっと簡単だと思えるレベルの文章を使うぐらいで丁度いいと思います。
というわけで、英語を勉強しようと思ってはその都度挫折している皆様にはお馴染みのVOA Special English。非ネイティブ向けの英語ニュースサイトでして、1500語の単語のみで構成されています。音声もストリームやポッドキャストで公開されており、その読み上げも非常にゆっくりで学習教材としての用途を強く意識した作りになっています。
俺も以前ここのポッドキャストを使って英語耳でも作ってみるか、と試みて3日で諦めたという経験があるのですが、umanoがハイレベルすぎて使えなかったのでもう一回縋ってみるかとApp Storeで「VOA」と検索した結果、見つけたのがこの「ニュース聞く、英語習う」というわけです。
アプリ名のみならずその説明にまで、非常にエキサイティングな日本語が踊っております。
開発元はlearnabc.com.au。
……ああ。
ということで日本語が大変不自由な感じなのはお察しとして、実際使ってみると細かいところまで気が利いていて驚かされます。
iPhone版のスタート画面。教材はVOAのSpecial Englishの他に、少しレベルの高いStandard EnglishやPBSも選べるようになっています。実力に合わせてステップアップしていけば良いでしょう。
ニュースはカテゴリに分類されていて、それを開くと過去ログ含めてこんな感じでずらっと。一覧性に優れていて、単なる多読用のVOAビューワーとしても使い勝手が良いです。お気に入りも付けられるようになっているので、繰り返し読んで練習するのにも向きます。
音声はストリーミングではなく、端末にダウンロードする形式。フロッピーディスクのアイコンがついてるニュースはダウンロード済みで、ネットに接続しなくても聞くことができます。
ダウンロード式ですから音声ファイルのサイズと長さが表示されています。長さ。これ地味ですけど重要です。シャドーイングって広く浅く数をこなしていくというよりは、ある程度までは一つの素材を繰り返して舌に馴染ませるのが良いと俺は思っているのですが、それが1回15分とかあったらうんざりしません? 移動中の流し聞き用にダウンすることはあっても、シャドーイングの練習に使うのは俺はやだ。
長いニュースも一部だけ使えばいいんですが、5分ぐらいのニュースも沢山あるので、今はそちらをメインに使っています。
んで、こちらがニュースの読み上げ画面。語学学習用レコーダーの基本、A-Bの区間指定リピート、5/10/20秒巻き戻し再生が実装されているのがアイコンで分かると思います。
濃いグレーカーソルがかかっているところが音声再生中のセンテンスで、聞きながら読む場合、読んでいる場所を見失ってしまってもすぐに戻ってこれます。
また、センテンスをタップするとカーソルはそちらに移ってそこを再生します。これも結構うれしい。うまく発音できなかった一文を繰り返し練習したい場合、前述のA-Bリピートや5秒リピートを使うのが普通ですが、これだとまず設定しないといけなかったり、余計な文まで入っちゃったりしますからね。使いかた次第ではありますが、目的の一文だけカチッと再生できるのは便利です。
なお、デフォルト設定では訳文も表示されているのですが、アプリ名同様ゆかいな直訳文章ですので非表示をおすすめします。多読もシャドーイングも「訳さないで英語のまま理解する」ってのが学習のポイントですしね。
ビルトインの辞書もついてます。訳さないとは言いつつも、全然知らない単語は仕方ない。何度聞いても何言ってんだか分からない単語があるなと思ったらもう辞書引いちゃう。そうして調べた単語は単に単語帳で覚えるよりも定着が良いです。文脈の一部として記憶されますし、「考えて、分からなかった」という経験とセットになるので。勿論繰り返し練習するのが前提の話ですが。
その辞書なんですが、各言語で豊富に用意されていて自由にダウンロードできま大丈夫なのかこれ。ちょっと調べただけでもウィズダム英和辞典やスーパー大辞林は単品で2500円とかしてるんですけど、広告なしの無料アプリに乗せられるようなもんなのかしら。
チャイナ方面は権利関係に対してはなかなかフリーダムな思想をお持ちだと聞きますので、俺などはこの画面キャプチャ一枚から勝手にスリリングな気配を感じてしまいます。
まあ多分大丈夫だろ。(適当)
仮にある日突然、謎の理由でビルトイン辞書が使えなくなったとしても、アプリ内から直接WEB辞書にアクセスできるようになっていますので特に困ることはありません。
ある日突然、謎の理由でアプリ自体が消滅しないといいなあと思っております。
まとめ
何となく落としたアプリが思いのほか使えたので紹介してみました。一応書く前には探してみたんですけど、iTunes Storeの評価以外ほとんどレビューがないんですよね、これ。
iPad版もありまして、こちらは広い画面に合わせてインターフェースがカスタムされています。画面の情報量が増える分少しだけ便利ですが、内容は一緒ですんで大した差ではありません。
残念ながらAndroid版は無いようですが、これのためにiPod touch買っちゃってもいいんじゃないか、ぐらいに思っています。だって家出のドリッピーが月額4500円なのに対して、毎日コンテンツが更新されて機能豊富な学習ツールが2万ちょいの端末で利用できるんですから。おまけに音楽が聞けてゲームができて写真も撮れますよ、と。
月並みな事言いますけど、技術の進歩って素晴らしいですよね。勉強を始めるためのハードルはとんでもなく低くなってる。通信教材なんか買ってる場合じゃないですよホント。
ていうか家出のドリッピーがまだ売ってる事に驚きました。