バットマン アーカム・アサイラム
販売元:スクウェア・エニックス
発売日:2010-01-14
おすすめ度:
このゲームをプレーする前の俺のバットマンに関する知識といえば、ライバルのジョーカーと農協牛乳ぐらいだったんですが、それでもこのゲームは面白かった。いや、むしろ無知だったからこそより楽しめたのかも知れません。
何十年も続いているバットマンという作品において使い捨てにされず、いまだに高い人気をもって登場し続けているヴィラン(悪役)の個性の際立ちぶりは尋常ではありませんでした。
販売元:スクウェア・エニックス
発売日:2010-01-14
おすすめ度:
このゲームをプレーする前の俺のバットマンに関する知識といえば、ライバルのジョーカーと農協牛乳ぐらいだったんですが、それでもこのゲームは面白かった。いや、むしろ無知だったからこそより楽しめたのかも知れません。
何十年も続いているバットマンという作品において使い捨てにされず、いまだに高い人気をもって登場し続けているヴィラン(悪役)の個性の際立ちぶりは尋常ではありませんでした。
エンディングを見終わった後で色々調べてみたのですが、彼らについての説明を要約するとほとんど全員が「狂人」で片付いてしまうのでとても困ります。
「止むに止まれぬ事情により犯罪に手を染めた」とか「悲しい過去が彼を変えてしまった」とか、そういった悪の悲哀は欠片もなく、全員ただの頭のおかしい人でございます。たいへん清清しいですね。
そして我らがバットマンは困ったことに金と力と知性を持ち合わせてしまったものすごい変態。覆面と全身タイツに身を包み、子供の頃のトラウマと街を守らなくてはならないという強迫観念に駆られて夜な夜な犯罪者を狩る。
濃い
そういう変態達が犯罪都市ゴッサムシティでキャッキャウフフと戯れているのがバットマンという作品なのだと理解しました。まあ大体合ってると思う。
サブタイトルの「アーカム・アサイラム」とは作品中に登場する精神病院の名前。ここに関するWikipediaの記述もまた色々と奮ってるので引用します。
さて、ゲームの内容ですが、アーカム・アサイラムへ移送されたジョーカーが逃走するところからストーリーが始まります。ジョーカーはセキュリティシステムをハック、囚人を次々に解放し、施設を占拠。バットマンはジョーカーを捕らえて、反乱を鎮圧しなければいけません。
そんな訳でアーカム・アサイラムに収容されている選りすぐりのキチガイさん達がバンバン出てきます。ストーリー自体は特に凝っているとか意外な展開が、というのはないのですが、彼らに会いたいが為にどんどん先に進めたくなります。
キチガイ代表・ジョーカーさん
こんなキャラがバンバン、っていうかこんなのしかいません。
ゲームの流れ。ミッション発生、マップ上にポイントが表示される。→バットマンひみつ道具を駆使してセキュリティをかい潜り、途中で雑魚を倒したりしながら辿り着く。→人質を救助したりボスを倒したりとミッション遂行。→アーカムの敷地内に勝手に作った秘密基地で新しい秘密道具を入手。→新しいところに行けるようになる。→最初に戻る。
まあ、なんつうか探索型のアクションアドベンチャーとしては標準的な作りです。正直、序盤は敵も少なくダラダラ進むのでハズレを引いたかと思ったのですが、パワーアップやアイテムの入手と共に行動の選択肢が増えてくると一気に楽しさが増します。
ひみつ道具(自作)で高所へビョーンと
大勢の雑魚敵に囲まれた時の戦闘などにそれが顕著。ボタン連打だけでもどうとでもなる単調と言えば単調なバトルなのですが、工夫して色んなアクションを織り交ぜていくのが楽しい。敵の攻撃パターン次第で同じ操作でもカウンター攻撃にバリエーションが生まれ、簡単操作でカッコイイ戦闘が可能に。
そして銃を持った敵を相手にするときは一転してステルスアクションになります。バットマンは多くのアメコミヒーローとは違って生身の人間ですから、蜂の巣にされたら普通に死にます。
なのでこっそり後ろから近づいて首絞め。高所から滑空してキック&ダウン攻撃。天井からぶら下がって捕らえた敵を逆さ吊り。仲間をやられて怯える敵を、音も立てずに次々とノックダウン。ああ楽しい。爆弾をセットしてから敵をおびき寄せたり、孤立した敵をワイヤーで物陰に手繰り寄せボコるなど、道具を使った小細工も色々と。
ワイヤー張って滑車でドーン!! とか
同じようなシチュエーションの戦闘でも、あの手この手で敵を倒せるのでパターン豊富な戦闘シーンを作り出すことができ、それはそれで楽しいのです。
一昔前までは洋ゲー・キャラゲーはクソゲーの代名詞でしたが、今や洋ゲー「かつ」キャラゲーでこんな高いクオリティのゲームが遊べるようになったことに隔世の感がありますね。
このゲームの面白さというのはバットマンという作品自体の面白さに因る部分も多いのですが、それは原作の良さをスポイルせずにゲームの形にできる技術力あってのこと。奇矯な扮装をした濃いいオッサン達がリアルに生き生きと動き回るからこそ、このゲームは原作の面白さを伝えることができるわけです。
原作を知らない方が面白いかも知れないと書いたのはそういうこと。長い年月をかけて練り上げられ、愛され続けてきたキャラクターを新鮮な気持ちで楽しめるわけですから。(もちろん昔からのファンも十分に満足できる出来だと思いますが)
俺はこれから映画や原作に手を出して、存分にバットマン世界の補完をする予定です。そうさせるだけの力がこの作品にはあります。アメコミ面白いな。
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「イングロリアス・バスターズ」観てきた
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「止むに止まれぬ事情により犯罪に手を染めた」とか「悲しい過去が彼を変えてしまった」とか、そういった悪の悲哀は欠片もなく、全員ただの頭のおかしい人でございます。たいへん清清しいですね。
そして我らがバットマンは困ったことに金と力と知性を持ち合わせてしまったものすごい変態。覆面と全身タイツに身を包み、子供の頃のトラウマと街を守らなくてはならないという強迫観念に駆られて夜な夜な犯罪者を狩る。
濃い
そういう変態達が犯罪都市ゴッサムシティでキャッキャウフフと戯れているのがバットマンという作品なのだと理解しました。まあ大体合ってると思う。
サブタイトルの「アーカム・アサイラム」とは作品中に登場する精神病院の名前。ここに関するWikipediaの記述もまた色々と奮ってるので引用します。
バットマンに登場する犯罪者は、正気を失った者が大半で、彼らは刑の執行を受ける代わりに、ここに収容されるのが常である。コミックでは、バットマンは殺人を犯さないルールに従っているため、いかなる凶悪犯も生きながらえるというジレンマに陥っている。そのためのギミックとしてこの病院は設定されている。精神病院であるものの、ジョーカーを始め更生した者は皆無である。潰せよそんな施設。
さて、ゲームの内容ですが、アーカム・アサイラムへ移送されたジョーカーが逃走するところからストーリーが始まります。ジョーカーはセキュリティシステムをハック、囚人を次々に解放し、施設を占拠。バットマンはジョーカーを捕らえて、反乱を鎮圧しなければいけません。
そんな訳でアーカム・アサイラムに収容されている選りすぐりのキチガイさん達がバンバン出てきます。ストーリー自体は特に凝っているとか意外な展開が、というのはないのですが、彼らに会いたいが為にどんどん先に進めたくなります。
キチガイ代表・ジョーカーさん
こんなキャラがバンバン、っていうかこんなのしかいません。
ゲームの流れ。ミッション発生、マップ上にポイントが表示される。→バットマンひみつ道具を駆使してセキュリティをかい潜り、途中で雑魚を倒したりしながら辿り着く。→人質を救助したりボスを倒したりとミッション遂行。→アーカムの敷地内に勝手に作った秘密基地で新しい秘密道具を入手。→新しいところに行けるようになる。→最初に戻る。
まあ、なんつうか探索型のアクションアドベンチャーとしては標準的な作りです。正直、序盤は敵も少なくダラダラ進むのでハズレを引いたかと思ったのですが、パワーアップやアイテムの入手と共に行動の選択肢が増えてくると一気に楽しさが増します。
ひみつ道具(自作)で高所へビョーンと
大勢の雑魚敵に囲まれた時の戦闘などにそれが顕著。ボタン連打だけでもどうとでもなる単調と言えば単調なバトルなのですが、工夫して色んなアクションを織り交ぜていくのが楽しい。敵の攻撃パターン次第で同じ操作でもカウンター攻撃にバリエーションが生まれ、簡単操作でカッコイイ戦闘が可能に。
そして銃を持った敵を相手にするときは一転してステルスアクションになります。バットマンは多くのアメコミヒーローとは違って生身の人間ですから、蜂の巣にされたら普通に死にます。
なのでこっそり後ろから近づいて首絞め。高所から滑空してキック&ダウン攻撃。天井からぶら下がって捕らえた敵を逆さ吊り。仲間をやられて怯える敵を、音も立てずに次々とノックダウン。ああ楽しい。爆弾をセットしてから敵をおびき寄せたり、孤立した敵をワイヤーで物陰に手繰り寄せボコるなど、道具を使った小細工も色々と。
ワイヤー張って滑車でドーン!! とか
同じようなシチュエーションの戦闘でも、あの手この手で敵を倒せるのでパターン豊富な戦闘シーンを作り出すことができ、それはそれで楽しいのです。
一昔前までは洋ゲー・キャラゲーはクソゲーの代名詞でしたが、今や洋ゲー「かつ」キャラゲーでこんな高いクオリティのゲームが遊べるようになったことに隔世の感がありますね。
このゲームの面白さというのはバットマンという作品自体の面白さに因る部分も多いのですが、それは原作の良さをスポイルせずにゲームの形にできる技術力あってのこと。奇矯な扮装をした濃いいオッサン達がリアルに生き生きと動き回るからこそ、このゲームは原作の面白さを伝えることができるわけです。
原作を知らない方が面白いかも知れないと書いたのはそういうこと。長い年月をかけて練り上げられ、愛され続けてきたキャラクターを新鮮な気持ちで楽しめるわけですから。(もちろん昔からのファンも十分に満足できる出来だと思いますが)
俺はこれから映画や原作に手を出して、存分にバットマン世界の補完をする予定です。そうさせるだけの力がこの作品にはあります。アメコミ面白いな。
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