ママチャリ集団は当然のように。サイクルジャージでバシッと上下をキメてる人でもサイクリングロードだと結構守ってなかったりするのですが、基本的に自転車は併走しちゃダメです。マナーではなく交通ルールとして禁止されています。


 言うまでもありませんが危ないからです。自動車の来ないサイクリングロードだと気が大きくなるのは分かるのですが、すれ違う側、追い抜く側としては非常に怖いんですね。

 並走している人は大抵会話しているので余所見をしている事が多いです。走行ラインがなんかヨタヨタしてる。道が狭ければすみませんと声をかけて避けてもらわないと通れないし、広いところはだいたい歩行者がいるから、スピードを出して追い抜くのも怖かったり。歩行者は自転車以上に周りを見てませんからね。

 そして野球少年の集団はどんなに広くても道いっぱいに広がる。君たちには対向車線の概念が無いのかい。

 無いんだろうな。自転車には免許がいらないからルールを学ぶ機会もなく、おそらくサイクリングロードはフリースペースだと思っている。交通ルール違反であるとは欠片も思っていない。実際、彼らは後ろから通してちょうだいと声をかけると、仲間同士で声をかけあって見事な連携で道をあけてくれます。お行儀はいいんですよ。

 なので、この辺は怒っても仕方ない事だと思ってます。知らないもんは知ってもらうように教育していくしかないし、それを啓蒙するんじゃなければ、せめて自分だけでも粛々とルールを守って走りましょ、という事になります。


喋りたい

 ただ、並走する人の気持ちも分かります。

 俺が自転車に乗る理由の一つは道そのものを楽しむためです。その時々の景色だったり気候だったり道端で伸びてる猫だったりを、自転車のペースで見て感じる。それで面白いモンを見つけたら同行者と共有したいですからね。

 でも、縦走しているとまず無理です。前の人間の声は後ろには殆ど聞こえませんし、自転車の速度で移動しながらだと後ろからでも結構な大声でないと届きません。向かい風なら風切り音も乗ってきて更に聞こえづらくなりますし、結局走りながらでは会話が成立しません。

 嫁さんが自転車に乗り始めた時に強くその事を感じたので、トランシーバーの購入を考えたのですが、ちゃんとした奴は結構いいお値段するんですよね。別売りのイヤホンマイクも買うと、1台1万円強といったところ。

 パーツひとつに2万3万の金かけるんならその位買えよって話なんですが、何となく手が出ずに今に至ります。あとやっぱちょっとデカい。


スマホでなんとか

 で、やっと本題。先日唐突にスマホで何とかなんねーかな、と思いついたのです。

 スマホは自転車に乗るときも常に持っていますから、コストや携帯性という点は既にパスしています。あとは通話品質とバッテリーの持ちがどんなものか。実際に試してみれば早いよねとイヤホンマイク購入。

 一本509円。この位だと失敗してもいいやって感じで気楽に買えます。

 ポイントは片耳タイプであることと、有線タイプであること。音楽を流すわけではないですが、それでも両耳塞がって環境音が聞こえづらくなるのは怖いですし、無線タイプはおそらくバッテリー消費がマッハ。結果として一番安いタイプが最も適していることになります。

 アプリはタイトルの通りskypeで。無料のトランシーバーアプリは結構あるのですが、試した限りではボタンを押していないと通話できないんですよね。それもイヤホンマイクのハードキーではなく画面内のソフトキーで。

 それは煩わしいので、まずはハンズフリーでいけるようにskypeのボイスチャットを接続しっぱなしでテストしました。適当なクリップを使ってマイクは襟元に留めておくと良い感じです。


神降臨

 結論から言うと、チャリでskype、結構いけます。

 2時間程度走ったところ、電池がヘタれ始めた俺のiPhone4Sでのバッテリー消費が98% → 51%。フルチャージから電池切れまで3時間は接続しっぱなしでいけそうです。モバイルバッテリーを用意すれば100kmオーバーのロングライドでも余裕な感じ。

 音質は十分クリア、ただほんの少しディレイあり。たまに音が途切れることも。

 それでも普通の声量で会話できる恩恵は絶大です。うまく聞き取れなかったらもっかい喋ればいいだけなんですから。



 テストライドの日は薄曇り。雲間から漏れる薄明光線がなかなか見事でした。

 写真撮ってなかったのでこの画像はWikipediaのパブリックドメインからの借り物ですが、こんなん見たら喋りたくなるでしょ。

「おい、神降臨してるぞ」
「降臨してるね」

 普通の声量で共有できて良かった。大声で「神降臨」とか言わないで済んで本当に良かった。

 高速で移動しているとあんまり声が聞こえないからどうしても大声になりますが、歩行者からすれば丸聞こえ。ドップラー効果を乗せて「神 降 臨 してるぅぅぅぅ!!」とか叫びながら横を自転車がカッ飛んで行ったら、振り返って二度見、いや三度見してからすみやかにしめやかにtwitterに投稿するよね。俺なら。

「宇宙から神的な何かを受信しちゃった人が奇声をあげながら通り過ぎていったなう。宇宙ヤバイ。」

 ハレルヤ。怖いね。


まとめ

 たった500円のイヤホンマイク2本でライドの充実感がグンと増します。コストパフォーマンスは最高です。

 減速や障害物の回避等、通常ハンドサインを出すような場合も声で指示できますから安全性もバッチリ。ディレイや通信エラーも起こりえますから、ハンドサインと合わせて使うのが良いでしょう。

 電波が乏しいところでの通話品質に関しては分かりませんが、現状、普段使いとしては十分です。

 じゃあトランシーバーは要らなくなったのかというと逆で、通話しながら自転車に乗ることの楽しさを知ってしまったが為にスンゲェ欲しくなってしまいました。バッテリーは全く意識しなくて良いレベルで保ちますし、通話がディレイしたり途切れたりすることも無いでしょう。

 唯一ネックとなる大きさに関してですが、skype使用時のバッテリー残量云々を書いている間に「どうせモバイルバッテリーも持つなら大差ないだろ?」という神の啓示を受信してしまいました。

 宇宙ヤバイ。