ハチエンダ。農園とか牧場って意味ですね。このゲームは一番でっかい農場を作った人が勝ちです。


ボード

 土地は先に開拓したもん勝ち。誰よりも先に土地を占有して巨大な農場を築きましょう。墾田永年私財法バンザイ。もっともこのゲームの舞台はアルゼンチンですけども。


 手番プレイヤーのできること。
  • 土地カードか動物カードを買う
  • カードを使って土地タイルか動物タイルを配置する
  • ハチエンダか池タイルを買って配置する(1手番に1回のみ)
  • 収穫チップを自分の土地に置く(1手番に1回のみ)

 以上からどれでも3回。ボードを見れば分かるとおり、基本は陣取りですからカードを買ってはプチプチとタイルを並べて農場という陣地を拡大していくことになります。


左・土地カード 右・動物カード

 土地カードを使うと、六角形の土地タイルをボード上の対応するマスに置くことができます。森カードなら森の描かれたマスに、という具合。そして、動物カードを使うとボードの大部分を占める平原のマスにその動物を配置できます。その際動物は自分の土地タイルか同種の動物に隣接している必要があります。で、この配置次第で発生する勝利点を競うわけ。

 例えば土地タイルは3つ以上並べると枚数×2の得点、池タイルは隣接する土地、動物の枚数だけ得点、ハチエンダはそれが乗っている土地や動物グループの枚数だけ得点、といった具合。


真ん中の家がハチエンダ

 ところがこのゲーム、カードを引くにしろ池やハチエンダを配置するにしろ金(通貨単位:ペソ)が必要。勝利点と同時に金を稼いでいかなければなりません。

 金を稼ぐ方法は2通り。収穫チップを土地タイルに置くか、動物タイルを市場に接続するか。収穫チップは置いた土地のタイル数×3ペソ、市場は接続した動物の枚数+土地の枚数ペソの収入。

 どちらもタイル数に比例した収入を得られるので、資産が枯渇するギリギリまでタイルを配置してからドカンと収入。溜めて溜めてドーン!! 溜めて溜めてドーン!! これが快感。特に後者の市場接続。


市場

 上の写真は黄色プレイヤーの牛が市場を巻くように配置されていますが、収入は市場の隣接マスに動物を1枚配置するごとに発生します。土地が7枚繋がっているので、その土地から牛を1枚市場につなげて7+1の8ペソ。さらにその隣に牛を配置すれば土地7+牛2の合計9ペソ追加。さらに牛を配置すれば7+3で10ペソ追加。

 こんな調子で市場からの収入は累積するんですね。土地や動物のグループが大きければその効果は絶大。要するに動物を市場に売り飛ばすドナドナ方式なんでしょうが、罪悪感もなんのその。「金は命より重い」って焼き土下座の人が言ってた気がする。

 おまけに市場への接続は勝利点にもなる上、接続した市場の数が増えるほどその得点が上がるので、市場争奪戦が非常に熱い。農場の拡張に指向性が出てきて、プレイヤー同士の相互干渉が自然に生まれるようになる。

 ここで1手番に3回行動という縛りが猛威を振るう。土地を広げる? カードを貯める? 相手の進路を邪魔してやろうか? やりたいことは山ほどあるのに3回しか行動できないもどかしさ。

 金をためて→カードを買って→タイルを配置する という手順の多さもそれに拍車をかける。相手に思惑を悟らせず、機を見て一気に出し抜く。カードを集める下準備とそれを使用して作戦を実行に移すタイミングが重要になってきます。


争奪戦の形跡

 もっとも考えてることは相手も同じなので手番が回ってくる頃にはガラっと状況も変わってたりして。でも「やりたいことが多い」=「やれることが多い」な訳で如何様にも対応できますし、それが幅広い戦略を生むことになる。

 このゲームの何が良いかってこの柔軟性ですよ。あんまり先読みして深く考える必要もなく、かと言って運任せでもない。俺はこのぐらいのバランスが好きですね。動物タイルのちまちました感じも群れをなしてる感じが可愛らしくてよろしい。まあ売り飛ばして肉にするんだけどな。

 このゲーム、絶版なんですがしょっちゅうヤフオクに出品されています。落札相場は4000円弱ってところですかね。最近はAmazon.comもボードゲームを日本に発送してくれるようになったので船便で2週間位待てるのならばこちらのほうがおすすめかも。円高の今なら送料込みでも安いし。

 日本語ルールはplay:gameメビウスゲームズ訳が公開されています。ありがたい。本当にありがたい。(水道橋方面に三叩頭しながら)