2006年07月23日

容疑者Xの献身/東野圭吾 このエントリーを含むはてなブックマーク

容疑者Xの献身


 「扉は閉ざされたまま」に続き、「このミステリーがすごい! 2006年版」の1位。直木賞作品です。

 何で今頃読んでいるのかというと、俺には大々的にプッシュされている本をなかなか買えない癖があるのです。売れてるから面白いとは限らないという考えがあるのは当然の事として、読みたいと思っていても「こんだけ売れてるなら絶版はないな」と、まず他の本を読んでしまうという。

 大体そういった本は文庫になったら即買うのですが、今回ハードカバーで買いました。「このミス」作品は毎年ハズレも多いのですが、どこの書評を見ても評判が良かったので読みたくなってしまったのです。うん、確かに面白かった。

 殺人を犯してしまった隣人を救うため、策を巡らせる数学教師の石神。当然如何に警察の追及をかわしていくかという所が焦点となる訳ですが、石神はあまりにもそつなく、情報を小出しにしていくことで隣人の犯罪から警察の目を逸らしていく。

 東野圭吾は「変身」しか読んだことがなかったのですが、そのときと同じく「読みやすく、テンポが良い」という印象を受けながら読み進め。

 「ああ、そこでそうするのね」
 「うんうん、それをこう使うんだよね」
 「やっぱりそうしたか、よく出来てるなあ」

 などと、完成度の高いアリバイ工作ゆえにハラハラドキドキすることもなく。物語が見えた気になったまま終盤まできたらえええええええええ!! マジですか?!

 「良く分からないのでジョジョで例えてもらえますか」
 「ズッケェロの尋問中に「え、船2隻あったの?!」みたいな」
 「分かんねぇよ」
 「そうですか」

 最初に犯人が分かっている倒序ものなので、事件の全貌が見えているつもりでいたら思いっきりひっくり返された。犯人を知っているのに、作中の警察と同じ騙され方をしていた自分。なんて新鮮な驚きなんだろう。綺麗に騙されて驚愕する。読んで良かったと思う瞬間ですね。


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1. 「容疑者Xの献身」東野圭吾著、読んでみました。  [ 男を磨く旅 ]   2007年02月21日 22:30
   「容疑者Xの献身」東野圭吾著、読んでみました。「東野圭吾」著、10作目。図書館で随分前に予約したのがようやく順番になりました。「直木賞受賞作」だったんですね。本の帯は的外れで売る為に煽情的なのが多いんだけど「運命の数式。命がけの純愛が生ん...

コメント一覧

1. Posted by oxox   2006年07月23日 21:17
そう、思わず声が出るぐらいビックリさせられましたよね。
まさか、あれが伏線だったなんて!という驚きって、本当に何度味わってもいいと思います。
読み直すと、けっこう細かいフェイクや伏線がいくつも張られていて、それすら面白かったですよ。
2. Posted by 石橋   2006年07月24日 22:20
読み返して細かい伏線を発見するってのは綺麗に作られたミステリならではの楽しみですよね。

正直読みやすすぎて読み応えがやや足りないかなーと思っていた矢先のアレだったので衝撃でした。

いやーベストセラー作家ってすげえわ。
3. Posted by 湯島   2006年09月07日 16:52
4 確かに!良い様に騙されますねw
東野圭吾で好きなのは予知夢。短編ですがお勧めです。

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